3Dスキャン時代は本格化
ZACODA的3Dスキャン解説

 PICZAが紹介されてからもう約10年になりますが、最初のPIX-3をローランドDG社で見せてもらった時は非常に興奮しました。それまでは形の複製にしてもシリコン等でやる他無かった時代に、個人でも手が届く価格で入手出来るPICZAの登場は画期的でした。例えば製作した原形の大きさ変更、左右反転、凹凸反転・・、スキャン〜切削〜整形〜スキャンといったリバース工法、精度向上・・・etc 当然グラフィックユーザーにも大きな助けとなりました。

 MODELAという、従来このジャンルでは考えられなかった低価格切削機に合わせた価格帯で登場したPICZAですが、その後、非接触式レーザースキャン機も加わり、現在の形になっています。現状MODELA/PICZAシリーズにおける3Dスキャンとして主なものは、切削とスキャンが1台で可能なMDX15/20に標準添付、MDX40オプションの接触式PICZAユニットと、LPX600/1200、今回(2006/10/10)新発売のLPX60の非接触式レーザースキャンが在ります。我々のZACODAMA改造機による接触式回転スキャンという手法も在ります。

 ここ2年程、協力会社トミーテック様、シノダ様の御協力も在り、ホビーショー、宝飾展等のイベントに出展させて頂いております。実は、我々既に10年やっておりますので、この位の予算で、ものの形をデジタルデータ化出来るという事は、大体既に世間に認知されているもの・・と思っていましたが、直接お客様の反応を目にして、まだまだMODELA/PICZAの能力を世間に認知するまでには至っていないと思いました。

 使っている方はよく御理解かと思いますが、情報として、接触式と非接触式の特性の違い、具体的には何に向いているのか?等々比較検証した情報は少なく、又接触式PICZAに関しては多くの事例は御紹介して来ましたが、非接触式レーザに関しては情報不足でした。今回LPX1200を用いて多くのサンプルを実験を致しましたので、製品選定の為の目安になる様、ZACODA的に解説したいと思います。昨今のPC能力の進歩は凄まじく、綿密なデータ処理能力も備わって来ました。PICZAが本領を発揮出来るのは多様な分野で、これからが本格化かと思います。


現在の製品情報
機種名
方式
スキャン範囲
添付制御、編集ソフト
読み込みピッチ
価 格(税別定価)
 

MDX-15/付属

接触式
平面 152.4(X)101.6(Y)60.5(Z)
Dr.PICZA
3D Editor
0.05〜5
298000-
 

MDX-20/付属

接触式
平面 203.2(X)152.4(Y)60.5(Z)
Dr.PICZA
3D Editor
0.05〜5
398000-
 

MDX-40/オプション

接触式
平面 305(X)305(Y)105(Z)
Dr.PICZA
3D Editor
0.04〜5
698000-+38000-
 

RImNE15/付属

接触式
平面 152.4(X)101.6(Y)60.5(Z)
回転 50.4(直径)152.4(X)
Dr.PICZA
(ZACODAMA convertor)
3D Editor
0.05〜5
498750-
 

RImNE20/付属

接触式
平面 203.2(X)152.4(Y)60.5(Z)
回転 50.4(直径)203.2(X)
Dr.PICZA
(ZACODAMA convertor)
3D Editor
0.05〜5
585900-
 

LPX-60

非接触式レーザ
平面 幅 203.2 高さ 304.8
回転 直径 203.4 高さ 304.8
Dr.PICZA3
EZ Studio
3D Editor
0.2〜
680000-/DS

1280000-/RE

 

LPX-600

非接触式レーザ
幅 254 高さ 406.4
直径 254 高さ 406.4
Dr.PICZA3
EZ Studio
3D Editor
0.2〜

回転円周方向 0.18〜

1280000-/DS

2080000-/RE

 

LPX-1200

非接触式レーザ
幅 130 高さ 203.2
直径130 高さ 203.2
Dr.PICZA3
Pixform Pro
3D Editor
0.1〜

回転円周方向 0.18〜

1280000-/DS

2080000-/RE


接触式と非接触式の違いと特徴

接触式

利点

 接触式PICZAの場合、プローブが直接対象物に触れた点を記録して行きます。PICZAの方式はピエゾセンサーを使用した画期的なもので、粘土、苺等の柔らかいものも可能です。対象物の色、材質等の影響を受けずに、正確に記録します。読み込みピッチも0.04mm〜(MDX40)、0.05mm〜(MDX15/20)と細かく、取得したデータに破綻面が起きる事は、ほとんど無い為、そのまま切削データにしても問題は在りません。価格もリーズナブルです。

欠点

 スキャンピッチに合わせて実際に形をなぞる訳ですからスキャン時間がかかります。非接触式と比較すると約10倍位です。平面スキャンの場合は当然オーバーハング面は取得出来ませんので完全な一体データにする場合は複数面をスキャン、添付ソフトの3D Editorや別の3Dソフトで合体する必要が在ります。

非接触式LPX

利点

 何と言ってもデータ取得の早さです。又スキャン方法も2Dスキャナーの様に簡単です。形に応じて回転、平面複数を選び、読み込んだ形状は自動的に処理されます。若干接触式より細小ピッチが劣りますが、現実的には0.1mm(LPX1200)0.2mm(LPX60/600)という値は充分です。短時間にデータを取りたい、工芸品レベル、後加工で手作業も加える場合等ならば、添付ソフトDr.PICZA3とEZ Studioだけでも使用に耐えるデータとなります。(LPX60/600で使用するEZ StudioではSTL出力時に破綻面を塞ぐ機能が在ります。)スキャンエリアの広さも魅力です。

欠点

 対象物の色に影響を受けます。又、形状によっても破綻面が出ますので、工業品レベル、CADと名の付くものへデータを利用したい場合は、高機能な点郡処理ソフトPixform Proが必需品となります。接触式と比べて高度な技術で高価です。


レーザーPICZA LPXサンプル事例
使用機材LPX1200/Dr.PICZA3 全て0.2mmピッチによる4面平行スキャンで比較します。
スキャンソフト/上 EZ Studio 下 Dr.PICZA3
設定は極めて簡単です。対象をセット、スキャン方式選択〜プレビュー(スキャン時間予測を表示)〜スキャン となります。
トミーテック社製、1/16フィギュア バスガール
ポーザーデータの回転切削サンプル
協力/株式会社 トミーテック
レジン製

非接触式レーザーの場合は色に影響を受ける為、この様に塗装されたもののスキャンには向きません。 詳細ページ

この様に単色の場合はかなり綺麗にスキャンが可能です。Dr.PICZA3上でのノイズ除去程度でも切削データとして使用可能でした。 詳細ページ

1/24 コンテッサ900原形 レジン製白塗装
1/43 ダイハツP3 レジン製パーツ
製作 寺部 龍介
製作 岸田 慎一

 白く塗装した比較的大きめのボデイです。手作業原形で左右が対象で無い、又塗装もムラが在った為か細部には破綻面が生じました。しかし0.2mmピッチで全体を約1時間半程度でスキャン出来るは魅力です。接触式で回転スキャンの場合おそらく時間は10倍かかると思います。 詳細ページ

上記の女体と同じくかなり綺麗にスキャン出来ました。Pixform Proの助け無しで、模型レベルの加工データとしては充分利用可能です。手作業時代の原形ですので、破綻面の少ない方を反転データとして3D Editorで左右対象データを作成、スケールを1/32に変更し、回転切削により原形製作中です。 詳細ページ


PICZAの利用法等についての御質問はメールにて御連絡下さい。用途に応じた製品を御紹介致します。
上記サンプルデータ御希望の場合は、データ使用の制限をお守り頂く事を条件に御提供致します。
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