MODEL CARS連載

ZACO制作室楽園デジアナ模型教室 

ネコ パブリッシングより、年6号発売のMODEL CARSで、37号から連載している記事を紹介します。MODELA,PICZAを中心に初心者にも分かりやすくデジタル環境を利用した模型製作を解説しております。実は!最初の方はデータをとばしてしまいました。とりあえず、どんなものか画像で参考にして下さい。2000/11月から月刊になりました。

連載の過去の記事INDEXはこちらです。

怒濤の1/32SLOT製作

さてさて、今回からテーマとして『栄光のルマン』1970のルマン出場車をテーマに、それを1/32SLOTとして利用出来る様にする怒濤の製作過程をご紹介します。前回書きましたが、基本的にMODELAの機能と添付ソフトだけでやる手法をご紹介します。今回は渋い所?で、実車は見事完走6位という914/6と行きましょう。実はこの計画ですが既にかなり進んでおりまして、ネタは山ほどございますが、たまたま今回MINI RACING社 1/43のキットを入手しましたので、これを1/32のFLY910Sのシャシーに合わせて作ろうという衝動にかられました。

過去の作例ではいわゆる3軸(XYZ)加工機で在るMODELAとその機構を利用したPICZAスキャン機能の場合、

当然オーバーハング部分は一度では表現出来ない訳ですから、車を製作する場合は、前後面、横、上部分を別々に

スキャンして、それぞれを独立して切削し、後で合わせる手法をご紹介して来ました。

我々モデラーにとっては他の手作業等と合わせればこれが一番早いからです。しかし、最近、切削用のエンドミルでラジアスと呼ばれる形の工具を使用して、上面からの切削のみでも、左右の部分(つまり垂直面ですが)もかなり表現出来る事を発見しました。写真は910を1/32スケールで上面からのみ切削したものですが、ご覧の様に横部分もかなり奇麗に表現されております。シリコン片面取りして樹脂化し、多少手を加えるだけで原型として使用可能かと思います。製作時間もかなり短縮出来ます。今回の切削もこのラジアス形状のミルを使用します。

ラジアスミルについて詳細は次回以降に説明します。(P1)

PICZA斜め読込みで左右対称データを作成

 

以前ご紹介しましたがMODELAのPICZA機能でのスキャンの場合、針状のセンサーは垂直面でもかなり土俵際ふんばって形状を読込んでくれます。写真の910も上から読んだPICZAからのデータです。

しかし当然限界は在ります。そこで今回ご紹介する手法が斜め読込みです。早い話が写真の様に対称を傾けて読込めば良い訳です。片面だけ読込めれば良い訳です。デジタルデータは反転自由自在ですから左右反転したデータと合体させれば完全な左右対称データになります。

1.MDX15にPICZAユニットを装着、1/43の914/6を斜めに置いて読込みます。(P2)

2.この時、図の様に全体がオーバーハングしない様に傾けます。(P3)

3.はい当然この様に読込めます。これを9146Lとして保存します。(P4)

4.Dr.PICZAの機能で左右反転を行ない9146Rとして保存します。(P5)

5.前々回ご紹介しました。これもMODELA添付ソフト3D Editor(凄く便利!)にまず左側91646Lを読込みます。3D Editor はPICZA独自のデータ形式で在るPIXデータでも読込めます。当然いわゆる3DデータのDXF、STL他も読込めますから他の形式で作られたデータも扱えます。当然斜めになってますよね。編集メニューからオブジェクトの回転を選び、回転させます。今回はX軸方向に-22度修正しました。

6.はい、真っ直ぐになりました。(P7)

7.次に余分な部分を切り取る事機能を紹介します。編集メニューから切断、切断面を指定を選びます。移動と回転というツールメニューがでますからそれを使って必要の無い部分、今回はほぼ中心線から反対側、下面の部分等を切断します。慣れれば非常に簡単です。(P8)

8.切断された部分は個別のデータとなります。オブジェクトリストにチェックマークする事で、その部分を選択出来ます。これを削除すれば良い訳です。

9.ここからは反対側のデータと合体する作業です。画面を見やすくする為、7〜8の切断を先にやりましたが、実際は合体させてから切断をしてます。真っ直ぐになった左側データに読込みから9146Rとして保存した右側を読込みます。座標系が一緒ですからこの様に重なって出てきます。

10.やる事は同じです。後のデータを指定して回転させて水平にします。

11.次にお互い別方向向きになってますから、やはり回転今度はZ方向180度回転すれば良い訳です。

 

12.座標系が同じで読込まれる事はデータが重なってややこしい?という事では無く逆に便利です。

現状からどちらかをY方向に移動させれば良い訳です。編集メニューからデータの移動を選択、Y方向にどちらかのデータを移動させます。この元モデルの幅は40.2mmでした。単純に半分移動(20.1mm)を入力すれば良い訳です。

 

13.はいこれで左右対称データの完成です。当然前後のデータを個別にスキャンして同様の方法で完全なデータにする事も可能です。

例えばグラフィックデータならばそうしますが、切削の場合、前後は3軸加工では物理的に切削出来ませんから、個別データで後で合わせになります。このデータをMODELAで切削する形式(DXF,STL等)で出力します。

デフォルメのデフォルメ

さて完成したデータは1/43ですからこれを1/32にする必要が在ります。それに1/43のモデルの場合それを単純に拡大するとぺちゃんこ過ぎる場合が在ります。更に今回はFLYのシャシーに合わせたい訳です。計算しますとホイルベースを合わせるとトレッドが足りなくなる事となりました。どうするか?簡単です。MODELAでの切削を指示するいわゆるCAMソフトのMODELA Player4 で全て解決できます。

1.MODELA Player4 にデータを読込み、設定からモデルを選びます。ツール画面ではXYZの比率を固定にチェックが入っています。単純に1/43を1/32に拡大ならば、倍率指定で134.38%にすれば良い訳ですが、今回はチェックを外してXYZの必要値を長さで入れました。(P15)

2.更に、実車の写真を見ながら高さを調節しました。結果として今回xは133% Yは144.34% Zは139.44%にするといい感じ?になりました。(P16)

3.切削結果です。ケミカルウッドのサンモジュールSSという切削材を使用しました。上面からのみの切削ですが、原型製作の元としては充分です。2個在るのはラジアスの違うタイプを試す為です。次回はラジアスについてと、なんと粘土とデジタルを併用してシェブロンB16をフルスクラッチします。(P17)

神奈川県鎌倉市大町6-1-12

ザコ制作室(zacoda.com)

クリエイティブルーム 寺部 龍介

http://www.zacoda.jp/   ryusuke@zacoda.com

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